こんにちは!ママガク学長、新井です。
前回は「ママが離れると泣く理由」をお伝えしました。
復習
甘えられるから、安心して挑戦できる。
甘えられるから、安心して自立できる。
早く自立して欲しいからと、厳しく育てたり、子どもがまだ上手に出来ないことも「自分一人でやりなさい」と育てると、安心感の弊害が3歳から小学校以降に現れてくることも多いので、もし大きくなって「子どもの中の安心感が不安定」な状態だったら、もう一度「甘え直し」をしてあげましょう。
今日は、自立にも関わる「しつけの成功法則」をお伝えします。
しつけ=指示と命令と強制になってはいませんか?
我が子をちゃんと育てなきゃ。
しっかりした子に育てなきゃ。
そんな責任感やプレッシャーから「しつけ=厳しく」と捉える方も多いと思います。
やめなさい!
こうしなさい!
いい加減にしなさい!
こういった「厳しいしつけ」は「ママが怖いから、言うことを聞く」が通用する6歳前後まで、そのまま続けていると「効果のないしつけ」になります。
そもそも「しつけ」って何でしょうか?
多くのママは「しつけ」に多くを求めすぎている、と私は感じます。
「将来、社会に出てちゃんとやれるため」という理由でしつけを始めようとしたら、それは求めすぎです。
「お友達と上手に貸し借りできる」とか「食事のマナーが守れる」などを例えば2歳の子に求めるのは間違いです。
発達段階を理解した上でのしつけが必要です。
しつけの基本は「自分のことを大切にする」「相手のことも大切にする」という「命に関わる」ことです。
ねんねの頃の赤ちゃんは、自分で動けないからママが全部守ってくれてました。成長するにつれて、自分で動けるようになるからこそ「自分のことは自分で守る」ことが必要になります。
我が子が道路に飛び出そうとしたら、すぐ阻止しますよね。
我が子がお友達を叩こうとしたら、すぐ阻止しまよね。
では自分の意思で、
道路に飛び出さなくなる、
お友達のことを叩かなくなる、なるためにはどうすればいいのか。
それを解決していくのが本来の「しつけ」なのです。
しつけを始める時期について
ハイハイの頃、床に落ちている小さなゴミを口に入れそうになったり、コンセントを触ったり、引き出しを開けたり、それに対して、ママがやめてもらおうと「ダメ!」「触らないで!」と怒った場合、それはママが大声を出して、赤ちゃんがビックリしたからやめてくれた、など「ダメな理由が伝わってない」ことがほとんどです。
この時期に必要なしつけは、身の回りの赤ちゃんにとって危険なことを教えることではなく、「赤ちゃんが自由に動き回れる安全な環境を作ってあげる」ことです。
では「ママが言ったしつけを理解し、行動できるようになる」のはいつなのでしょうか。それは「指示行動」と言われることができるようになってからです。(幼少受験で使う指示行動とは違いますので、気をつけてください。)
指示行動というのは、例えば「〇〇ちゃん、あそこのドアをパッタン閉めてきて」とお願いしたら、トコトコと歩いてドアを閉めてくるができる、という行動です。
では「指示行動」ができるようになった子どもには、どのように「しつけ」を行っていけばいいのでしょうか。
しつけを始める前に知っておきたい大切なこと
では指示行動ができる発達になったら、子どもは親の言うことを全て聞くのでしょうか。それは違います。
言うことを聞くか聞かないかは、
第3回目で書いた「愛着形成」が関係してきます。
しつけ、というのは「親と子のコミュニケーション」です。
ママは私のことを大切に思ってくれている。
だから私もママの言うことを聞いてあげよう。
これが愛着形成の上で成り立つ「しつけ」です。
子どものことを大切には思っているけど
子どもの要求を受け入れずに
一方的に親の要求(しつけ)は聞いて欲しい、というやり方では
だんだん、子どもは言うことを聞かなくなってきます。
まずは<第3回目:愛着形成の方法>でもお伝えした通り、我が子との関係性を見直してみましょう。
効果的なしつけの成功法則
では次に、効果的なしつけをお伝えしていきます。
ママガクはこの効果的なしつけ方の具体的な実践事例と解決法を家庭教育クラス(マーテル・コレール・親子リベラル)でお伝えしております。
効果的なしつけ1「プラスの注目」
出来ている時に褒める方法です。これは一番再現性があります。
例:いつも食事中にスプーンを落とす。→スプーンを落とさなかった時を見逃さずに褒めてあげます。そうすると、ママは落とさないと褒められた行動を理解するようになります。
効果的なしつけ2「注目しない(無視をする)」
どうしてもやめてほしいことをした時、一旦子どもの行動を受け入れた上で「そういうことをするあなたを見るのはママは辛いから、もうお話ししないね」と無視をする方法です。これは怒鳴られるより子どもには辛く感じます。そのため「これは本当にやめてほしい」時だけ使ってください。
例:扉をバタンバタンと叩くので壊れそうになる→「バタンバタンしたいよね、でもママはそれをされると扉が壊れて嫌なの。だから次にそれをしたら、ママはお話しないね」と伝える。この時のポイントは、やめてほしい行動が解決されたら、ちゃんと褒めてあげることです。
しつけにおいて逆効果なのが「マイナスの注目」
子どもにとって親が怒っている理由のわからないしつけ(大声で怒鳴る、叩くなど)がエスカレートしてしまう可能性もあります。
しつけが上手にいく秘訣、それは「プラスの注目」ができているかどうかです。「プラスの注目」が足りてないと、子どもは注目を自分に集めたくて、ママがマイナスの注目として強く反応する「やめてほしい行動」ばかりおこなうようになります。