「オルタナティブ教育」という言葉には教育選択肢という意味があり 従来の学校教育の枠にとらわれない教育 のことを指します。
日本における学校教育の多くは、一条校と呼ばれる「学校教育法」第一条に掲げられている教育施設です。幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学(短期大学および大学院を含む)および高等専門学校は一条校です。
オルタナティブ教育には、一条校の枠に囚われない運営方法や家庭教育法など、多彩な教育の選択肢があります。
例えば ドイツの哲学者であり神秘思想家ルドルフ・シュタイナーが提唱した「シュタイナー教育」 は、一条校として運営されている学園やNPO法人が運営している全日制フリースクール、またシュタイナーの理念を取り入れた幼稚園や、小規模のフリースクールなどが日本に存在します。
映画「夢みる小学校」で教育感度の高い人たちの話題にもなった 「きのくに子どもの村学園」はイギリスの新教育運動家、A・S・ニイルによって創立された「サマーヒル・スクール」 を元に日本に創立された一条校です。講座でもご紹介しますが、子どもの興味をプロジェクトを通じて探求する教育を実践している全寮制の小中一貫校です。
日本におけるサドベリー教育 (アメリカのボのサドベリー・バレー・スクールに共感し同じ理念の下で運営している世界中の学校の総称)は、一条校ではなくフリースクールとして運営されています。(オルタナティブスクール、デモクラティックスクールとも称されます)また 学校に通わずに学ぶ教育手法「ホームスクール(アンスクーリング)」 という方法もあります。アメリカでは230万人(2016年)がホームスクールを選択しています。最近では、教育熱心な家庭が戦略的にホームスクールを選択しています。
時代が変化したにもかかわらず、日本における学校教育の多くは残念ながら「戦後の画一的な製造業の工場モデル」を未だ抜け切れてません。製造業の工場モデルの教育目的は「偏差値が高く、我慢強く、上司や先生の言うことをよく聞く」人材を育てることです。
しかし現代は、私たち大人が経験したこともない未曾有の時代へと突入しました。人工知能(AI)による技術革新が雇用にどのような変化を生み出すのか、少子高齢化やそれに伴う人口減少は経済にどれだけマイナスの影響を与えるのか、先の見えない不安ばかりです。
終身雇用の崩壊が始まり、偏差値の高い大学を出て大企業に就職すれば一生安泰の時代は終わりました。勉強だけを頑張っても一生安泰でないのであれば、 子どもの個性を発見し育て、自由で自分らしく生き抜く力 を伸ばしてあげたいと願う親も増えてきました。
これからは、学校以外にも「教育を自由に選択する時代」 だと私たちは考えてます。そのための多様な学びの選択肢を「オルタナティブ教育アドバイザー養成講座」でお伝え致します。2025年2月23日(日)10:15-17:30(休憩あり)
2025年5月6日(火・祝)10:15-17:30(休憩あり)
【金 額】49,120円/税込(受講料・全48ページのオリジナルテキスト代・修了証発行)
※こどもリベラルアーツ在籍生は専用価格で受講可能です。
【支払い】事前銀行振込または現地にて現金払い・PayPay決済
【会 場】mamagaku有明ガーデン校(東京都江東区有明2-1-8 有明ガーデン4階・駐車場無料サービス有り)
※当日の無断キャンセルについては受講料の100%かかりますので、ご了承ください。
【1】世界基準の「オルタナティブ教育」について
1:変化の激しい複雑で不確定な時代=VUCA時代における教育について
2:現在の文科省が実践する「生きる力の教育」とは?
3:日本における教育改造についてのお話
4:世界基準の教育法、オルタナティブ教育について(モンテッソーリ教育・シュタイナー教育・レッジョエミリア教育・サドベリー教育・サマーヒル・スクール・フレネ教育・イエナプラン教育等)
5:学校に頼らない、学びの多様な選択肢について
・フリースクール/ハイブリッドスクーリング/ホームスクールなどの多彩なアンスクーリング
・特修生制度で小・中・高へ1日も通わずに大卒資格を取得可能に
・私たち親が囚われる「古い教育価値観」をアップデートさせていくために
【2】教育を選択肢で一番大切な「子どもの育ち、個性、心の状態」について
・子どもの「個性」の育ち方
・子どもの「発達」と「特性」を理解する
・乳幼児期からの感情と社会性の発達について
・学童期から思春期以降の問題解決について(HSC特性・境界知能・不登校・二次障害)
・学校教育以外の主体的な学びの選択肢を学ぶことできます。
・子どもの可能性を伸ばす教育環境選びに役に立ちます。
・包括的な不登校支援にもご活用いただけます。
【講師】新井美里(ママガク学長・一般社団法人子育てデザイン総合研究所理事)
お台場からスタートし、有明・吉祥寺・武蔵小杉の商業施設にてママガクを運営。講座と親子イベントで述べ4万人以上の親子に子育てを学ぶ楽しさを伝える講座や、「こどもリベラルアーツけんきゅうじょ」開発者及びメイン講師として0歳から小学生対象に年間累計750回のクラスを担当。
プライベートでは自然と旅、音楽、子育てを愛する、HSC(Highly Sensitive Child)特性のある3児の母。 自己表現が得意な長女は偏差値・テスト・制服・校則がない、競争原理を一切排除した自由教育を実践する中高一貫校に入学、中学卒業後は17歳で大学入学資格生入学・取得し、心理学部へ在籍中。次女は小学5年生から学校の枠にはまらないアンスクーリングを実践しながら高卒認定試験に合格、大学受験を目指す。長男は生後10ヶ月から無認可保育園→認可外保育園→モンテッソーリ教育を行う認可保育園を経て小学校に入学後、2年間の選択的不登校を経て5年生より復学、現在中学1年生。→詳しいプロフィールはこちら
2017年4月にスタートした「未来教育はじめて講座(現:はじめてのオルタナティブ教育講座)」は開講以来、教育感度の高いママたちに受講いただきました。その中の10%が育休中の公立・私立の小学校や中学校教員、東京大学大学院准教授に受講いただき、これからの教育についての関心の高さを実感しました。 これからの教育は「何を持って優秀とするのか」が問われる時代 です。そのために、幅広い教育の研究をこの講座を受講頂いた皆様と共に研究し、広げていけたらと思います。(ママガク学長 新井美里)
モンテッソーリやシュタイナーについて、それぞれの教育の違いや、素晴らしさを知ることができたことや、サマーヒル・スクール、サドベリースクールなど初めて聞く名前の教育法に、自分が経験してきた昭和の学校教育とは全く違う、子どもの個性や主体性を大事に伸ばしていく教育があることに驚きました。
また、今回の講座を受講して本当に良かったと思うことは、我が子が学校生活の中でいじめの問題に直面した時の対処法を学べたことです。学校に頼らない学びの選択肢を親が知っておくことで「我が子を守ってあげられる」という親としての強い自信につながりました。
私には中3の不登校の息子がいます。苦悩、挫折、罪悪感、将来への不安・・・様々な問題を乗り越えた時(まだ乗り越え中ではありますが)同じような悩みを抱えたお母さん達、子ども達にあらゆる学びの選択肢があることを伝えたい、と思い「多様な学び」を教えてくれる場所を探していた時にこちらを見つけました。
私の息子は、勉強への挫折、人間関係に疲れ・・・学校に行かなくなり1年間はただひたすらゲームをする毎日でした。私は半ば諦め半分、そして後の半分は自分から立ち上がることを期待し、見守っていました。そんなある日ぽつりと言いました。「ゲームって飽きるんだよねーこれだけやってると。やっぱり勉強したいなーでも好きな勉強なら自分でできる!」と言って、次の日から午前中は自分でYouTubeや本を読んで化学の勉強をし始めたのです。さらに最近では「大学で化学だけを勉強したい。とすると高校は行かないといけないよね・・・高校受験やるしかないか」と前向きに、主体的な学びを歩み始めたのです。
まさに息子は1人で「退屈のプール」に浸り、未来を自分の手で開こうとしてるんです。これは講座の中で学んだ「サドベリー教育」だったと気づきました。
子どもは素晴らしい才能を持っています。今は不登校で悩んでいても見守っていればいつか自分で道を開く可能性がある・・・そのためには私達親が、子どもを信じることが大事。そして選択肢や視野をひろげておくことが大事なのだと気づきました。
将来必ず誰もが子どもの学びに躓く時がある、その可能性は誰にでもある、そんな中この「多様な学び」を知る機会があったことを、とても感謝致します。
また、新井先生の体験、経験、そして常に学ばれている生のリアルなお言葉一つ一つがすごく響いてきて、娘の人生が好奇心と、心を豊かにしていくために何ができるかという距離感を、確かめることができました。たくさんの可能性が満ち満ちていることをほかの親御さんにもお伝え出来るようになりたいとつくづく感じる時間でした。あっという間でまた直ぐに続きが聞きたいです!