【第6回目】ママに伝えたい「3歳までが全て、ではありません」


こんにちは!ママガク学長の新井です。

私がママガクを始めて7年。
約8000人のママと赤ちゃん達に子育てが楽しくなる子育て法をお伝えしてきましたが、0歳児ママから「3歳までが大事なんですよね」という質問を本当によく受けます。

私も長女を出産した18年前、「人生は3歳までにつくられる」という本を読み、3歳までで人生が決まっちゃうの?と焦りと不安で悩みました。

実際、子どもを育ててきて思ったことは「3歳までが全て」ではないということです。

私はママ達に「何かおすすめの本はありますか?」と聞かれます。育児本で大切なこと、それは「最新の本を読む」ということです。研究が進み、昔はわかっていなかったことがたくさん科学的に解明されています。「ひと昔前の子育ての常識」は年々最新の研究によって覆されてきているのです。

今回は私が読んだ本や雑誌の内容にも触れながら、最新の子育ての常識について少し紹介したいと思います。

感情の臨界期は3歳から7歳

首都大学東京教授で社会学者の宮台真司先生が某雑誌で書いていたコラムには

感情能力=自己コントロール力などの非認知能力は、3歳から7歳までに身につけないとその後回復できない能力です。読み書き算盤のようなリテラシーは臨界年齢が遅いので、後でも取り戻せます。
だからこそいわゆる認知能力的な早期教育ではなく、感情の動きで世界を察知する能力を高める感情教育=「心の早期教育=非認知能力」がこれからのグローバル化の進む時代に必要な真の能力となります”

※臨界期=人間の脳はその能力を学習できる適切な時期があり、それを逃すと努力しても限界があるという考え方です。

また、ハーバード大学と共同で児童虐待と脳の萎縮についての研究が有名が脳科学者、友田明美先生が著書の「子どもの脳を傷つける親たち」の中では

・記憶と感情をつかさどる「海馬」の感受性期:3歳から5歳
・右脳と左脳をつないでいる「脳梁」の感受性期:9歳から10歳
・思考や行動にかかわる「前頭前野」の感受性期:14歳から16歳

と書かれており、3歳からの子育てがとても大切なことを意味します。

非認知能力「脳」について

学力テストで測れない非認知能力が子どもを伸ばす」の著者、中山芳一先生は

「五感の脳」は6歳ぐらいで、大人と同じくらい発達します。
「思考の脳」は3歳までと、10歳以降に大きく発達します。
「思考の脳」は「五感の脳」と比例して伸びていきます。

ママガクが実施している3時間完全母子分離クラス「こどもリベラルアーツ」がなぜ「怒られちゃう遊びし放題」なのかというと、「五感の脳」を伸ばすことを第一目的としているからです。ぐちゃぐちゃ、ベタベタ、ビショビショなど家ではなかなか出来ない、五感をたくさん使う遊びを通じて子どもの非認知能力を伸ばしています。

非認知能力を伸ばすために大切なこと

東京大学名誉教授であり、日本保育学会会長の汐見稔幸先生は

”非認知脳能力は脳の奥にある大脳辺縁系や脳幹部と関連しており、生命維持や危険の察知、安心感、好き嫌いなどの感覚をつかさどる部分です。おそよ5歳ごろに原型が完成すると言われ、0歳から3歳ごろはこの脳を萎縮させず、安定して発達させる大事な年齢です。この脳は成長とともに認知能力(IQ)を担当する前頭連合野とつながります。”

と伝えています。

0歳から3歳の時期は、親がしつけのために子ども叱りすぎて子どもの脳を萎縮させてしまうことが最も避けるべきということが最新の脳科学で解明されています。「脳を萎縮させないしつけ方」については前回のコラム(【第5回目】子どもの心を伸ばす「しつけの成功法則」)でしつけの基本をお伝えしましたので、ぜひもう一度読み返してみてくださいね。

才能を伸ばすためには脳の仕組みを理解し、子どもの観察が大切

最近私が読んだ「子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる!脳を鍛える10の方法(林 成之:著)」では

”脳は情報を受け取ると「A10神経群」と呼ばれる部分で、情報に対して「好きだ」「嫌いだ」「興味がある」というレッテルをはることがわかってきており、「好きだ」「興味がある」というプラスのレッテルをはられた情報は、しっかり理解でき、思考が深まり、覚えやすい”と書かれてました。

子どもの才能を伸ばすためには「好きなもの」「興味のあるもの」が何かをまずは親が知っておく必要がありますね。

今回お伝えした「脳」については、
<第8回目>3歳までの脳の発達で大切なことは「萎縮させずに成長させること」
でさらに詳しくお伝えしていきます。

次は【第7回目】1-3歳児ママが知っておきたい「子どもの才能を潰さないしつけ方」

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